海外ドラマ版&小説版「ダーク・エンジェル」観了&読了

ようやく海外ドラマ『ダーク・エンジェル』の全2シーズンを鑑賞、小説版3冊を読み終えました。


ファーストシーズンは文句なしのSFエンタメ作品でした。

その分、セカンドシーズンは残念ながらやや見劣りしてしまう印象を受けました。

新たに仲間(レギュラー)に加わったアレック(ディーン兄ちゃんことジェンセン・アクレス)が頑張ってたんですが、その分、本来メインであるローガン(Dr.ブルことマイケル・ウェザリー)の活躍が薄れてしまいました。


小説版は、消化不良に終わったセカンドシーズンを補完しつつ、シリーズとしてきっちりと完結すべく、非常に練られた物語になっていたと思います。

ドラマでは説明されなかったエピソードを盛り込みつつ、伏線もしっかり回収し、主人公マックスの物語を見事描き切りました。


例えば、ドラマでも印象的な場所として度々登場した建物(塔)の「スペースニードル」。

あの場所でマックスは、ある仲間のX5との悲しい再会と別れをしました。(小説版第1弾)

そんな思い入れのある場所だからこそ、マックスは何かあるとあそこに行っていたのです。


また、ドラマの最終話辺りで出てきたホワイトが星空を見上げるシーン。

ドラマ本編ではあのシーンの意図がわかることや説明は一切ありませんでしたが、小説では物語の完結に大いに関わりのあることでした。(小説版第3弾)


できれば、小説版を映像でちゃんと見たかったです。

もし、様々な媒体が充実している今の時代であれば、この作品がが未完に終わることもなかったかもしれません。

ネトフリあたりがリメイクしてくれることを期待します。


あと個人的に興味深かったのは、この作品の時代設定が2019年から2021年にかけてのものであったこと。

しかも完結編となるエピソードは、彗星の接近により地球に降りそそぐ生体毒素によって人類が滅亡の危機にひんするというもの。

SF的ではあるけれど、なんとなく今の世の中を映し出しているようで、放送から20年近くたった今、自分がこの作品を見返し、読んでいることの奇妙な偶然を感じています。

小説版のエピローグのように、2021年のクリスマスには現実の世界も大団円を迎えていることを心から願います。

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